■皮膚カロテノイドレベルとメラニン色素レベルは、同吸収波長で同じような分布を示すため、これら区別することができません
皮膚の色を構成する主な要素であるヘモグロビン色素とメラニン色素がありますが、
これらは野菜摂取量とは全く関係がないため、野菜摂取量を評価する装置は、これらを除去をする必要があります。注:カロテノイドは皮膚に移行すると無色、透明になります
ヘモグロビンは加圧によりある程度除去できますが、残留ヘモグロビンを除去する必要があり、メラニン色素は加圧しても除去できません。
皮膚カロテノイドレベルとメラニン色素レベルは年齢分布で比較しても、同じような分布を示しておりこれらを区別することができないため、
高精度の分光器を通して除去する必要があります。
また、皮膚カロテノイドとメラニン色素は相関性がないため、
皮膚の色の影響を受ける装置は、野菜摂取状況評価の目安にもなり得ません。例えば
メラニン色素量が多い高齢者では反射光が吸収されるため「野菜不足」、メラニン生成が未発達な小児は反射光が増え「十分野菜を摂っている」と誤った判定する可能性があります。
類似装置では「野菜嫌いの5歳の子供」の野菜摂取レベルが満点の12.0点と判定され 3)、信憑性への懸念が広がっています。
■野菜・果物の摂取量を評価する光学皮膚カロテノイド量測定装置の世界基準(Adv Nutr. 2020 Sep; 11(5): 1282-1299.)
カリフォルニア大学デービス校と米国農務省の研究者らがシステマティックレビューで示した基準を確認する必要があります。
①皮膚カロテノイド(リコピンも含む)と血漿または血清カロテノイドおよび/または自己報告による野菜摂取量との間に統計的に有意な相関関係があること
②測定に強く影響を与えるメラニン色素やヘモグロビンなどの潜在的に交絡する発色団の除去がされていること
③皮膚カロテノイドは2週間程度で変化するため、野菜・果物の摂取量の増減を捉えることが確認されていること
この論文で
正確に野菜(果物)摂取量を評価する装置として評価された装置はベジメータ®とバイオフォトニックスキャナー(LLC社ライセンス装置、国内未発売)のみです。
公表論文 (2023年5月)で調査する限り、
類似装置はこの基準を満たしておらず、「トマト摂取量(リコピン)の評価」もできません。
■類似装置では、野菜摂取量を増やしてもカロテノイドレベルが変化しないことが報告されております
類似装置を設置しているスーパー、自治体の一般消費者や継続測定を行った健康系企業の社員の方から、
「野菜を増やしても野菜摂取レベルが変化しない」、「野菜を増やしたら逆に野菜摂取レベルが下がった」、「強く押し付けると野菜摂取レベルが上がる」などの苦情の報告が弊社に多数寄せられております。
ドイツで行われた研究で、
ベジメータ®とドイツ製類似装置を比較した8週間の介入試験の結果が公表されています。
ベジメータ®は野菜摂取量(血中総カロテノイド量)の有意な増加に対応して、
ベジスコア™が有意に増加したのに対して、類似装置は有意な変化が認められないことが報告されております。
このように
野菜を増やしても変化が確認できない類似装置は、野菜や野菜補助食品、生命保険などの販売促進活動に使用する企業や健康増進を行う自治体、健康経営企業において、
頑張って野菜を増やした努力を無下にし消費者の信頼を大きく損なう可能性があります。
対象:ドイツのポツダム地方の住民
21人の健康な参加者(女性13人、男性8人)
平均年齢:57.7±4.9歳、平均BMI:23.6±3.1kg/m2
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